ケアの仕方がわからず放置したら、真っ黒に!

トラブルシューティング8ケアの仕方がわからず放置したら、真っ黒に!

2011年発行 「日本の革 4号」より

革の汚れのほとんどは
水で洗い流せてしまう!

ケアせずに放っておいたら汚れがたまって真っ黒に…。こうなってしまったら、もう捨てるしかない、とあきらめるなかれ。安富さんいわく、「革の汚れはほとんどの場合、水で洗えばきれいになる」そうだ。
革は水に濡らすと、水ジミの原因になると思いがち。だが、それは大きな間違いだと言う。革は水に濡らすことで汚れが浮いてくる。そのため確かに部分的に濡らすと浮いた汚れがキワに集まり、それが付着して水ジミになる。けれども全体を濡らし、浮いた汚れを洗い流してあげれば、シミにはならないのだ。ただし水洗いは水が染みないよう加工してある革では効果がない。目立たないところで水が染みるかを試してから実践しよう。

バイク用として長年使用してきたヌバックのグローブ。「やり方がわからず、一度も手入れをしていない」と持ち主。黒ずんだ汚れは見た目もさることながら、衛生面も気になる。

Step 1. 汚れをアラ落としする

布に革用シャンプーを付けて、特に汚れのひどい部分をこすり落としていく。なるべく布のきれいな面を使うのがポイント。布が少しでも汚れたら、面倒がらずに巻き直す。